良い隣人になって、共に生きる
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(2006年3月まで)
Japan Nazarene Compassionate Ministries
(日本ナザレン教団)
日本ナザレン国際援助委員会
所在地 : 153-0042 東京都目黒区青葉台4丁目7番6号
"Compassionate as a Christian life style" 
(キリスト者の共感の実践を実現していく働き)
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 第7号 2004年4月1日

2003年度をふりかえって       事務局長 坂本 誠

 いつも国際援助委員会(JNCM)の為 にお祈りいただきありがとうございます。皆様の祈りと支援に支えられて、
 2003年度も終わろうとしています。今年もタイのエイズプロジェクト及び、ラフ山岳民族子弟の教育の為に活動してきましたが、
 今年度は残念ながら、各教会からの寄付 金が今一つの状態でした。これは1つにはアピール不足という事もあると思います。
 国際援助委員会ニュースはこれまで6号発行されていますが、教会の掲示板に貼られていたのを見た方はどれくらいおられるでしょうか。
 それで、今回は、できるだけ多くの方々に読んでいただきたいと思い、増刷し、お届けする次第です。

 私達ナザレン教団は、これまでも宣教や教育にかなりの力をいれてきました。世界のナザレン教団の働きは多岐にわたっていますが、
 どの国でも着実にその働きが実を結んでおります。ナザレン教団はもうすぐ100周年を迎えようとしています。
 また来年2005年には、世界総会がインディアナポリスで開催されます。その中で近年めざましい働きをしているのが、
 国際援助委員会の働きなのです。各国で被害が起こると、必ずそこで国際援助の働きが開始されます。それもかなりの迅速さで
 対応できるシステムが構築されています。これは本当に素晴らしいことです。そして、その働きと日本にいながら私達はつながり、
 奉仕することができるのです。ですから、この働きがいかに重要な働きであるかがおわかりにな られると思います。

 世界のナザレン教会が起こったその起源を調べてみますと、貧しい人々への強い関心が必ずそこにありました。
 救われた者が、恵みに溢れて多く の方々の為に奉仕していく。そこにクリスチャンの歩みの醍醐味があります。
 そしてその働きは福音に根ざした働きですから、決してとぎれることなく、イエス・キリストのもっていた人々と
 共感する姿勢を私達も持ちながら、世界の方々と共に手を携えて歩むことができるのです。

 皆さん、是非この働きにご参加下さい。寄付金額の多少は問題ではありません。私達はこの働きを継続していくことに
 意義を感じています。これ まで献金して下さった皆様に心から感謝します。

2003年度JNCM献金状況報告
 会計 江頭真彦



 2003年度の国際援助教会(JNCM)の海外支援募金は
(1)タイHIV救済のニュー・ライフ・フォア・タイの活動(JNCM005)のためと 、
(2)タイ・ラフ族に子弟の教育資金(JNCM006)のためにキャンペーンを行ってまいりました。
  2003年4/9より2004年1/16現在で10教会・団体の献金が出されております。金額の高よりも毎月献金してくださる教会もあり、
 天に宝を積み、よきサマリヤ人としてのライフスタイルが この献金の中に含まれていることを信じて主に感謝して
 報告いたします。(献げられたが未納の教会は教団事務局口座に送ってくださると幸いです  ) なお2002年度のアフガン難民への15万円、
 ニュー・ライフ・フォア・タイへの20万円、ラフ族子弟の教育への9万円は教団理事会への報告とともに教団事務局より
 アジアパシフィック本部経由でNCMに送付されましたことを併せてご報告いたします。




アラン・ノア博士報告会(インドにおけるナザレンの医療活動)
                               江頭真彦

    プロローグ

  
   アラン・ノア博士はインド中央のワッシムのレイノルズ記念病院の責任者である。斎藤理事長の許可で渡米の機会に日本での報告会をして、
   ナザレン・コンパッショネート・ミニストリーズ(NCM)のインドでの働きをご紹介いただいた。ワッシムからボンベイ、バンコックと2泊3日掛かりで、
   11月2日午後4時成田に到着された。通訳をしていただいた千葉教会の森牧師を訪ね、「幻を与えられた時」という奨励をテーマとした。
   日本は初めてとのことで日本茶とお煎餅のおもてなしを喜び、祈りをもって辞した。

   日本キリスト教短期大学(JCJC)での報告会

   11月3日朝10時霧雨の中をJCJCに到着。主催者で通訳の坂本牧師がお迎えくださった。またナザレン教育局長ジョン・ランバート師が来日中で
   旧知のお二人がJCJCでの再会を喜んでおられた。文化祭の中、松本牧師、JCJCの宣教師と学生、柳兄、長谷川兄、佐藤兄ら壮年会の方々20数名
   にお話しを聞いていただいた。お話の後、ある若い女性が「私は特技がありませんが、私でも何かできるのでしょうか?」との質問に、「お祈りください、
  そしてインドにおいでになったら歓迎いたします。見て知ることを通して何が出来るかが与えられるでしょう」とお答えになった。その方の輝いた表情に
  神様の呼びかけを感じた。席上献金226百円が感謝をもって献げられた。

   藤沢ナザレン教会での報告会

   同じ3日3時より教会員と持田師、梅宮師、江上師、森師、そして永野牧師の待つ集会に臨んだ。 ノア博士は「5人もの牧師を前に話す機会は
   今までなかった」と挨拶された。ハンドベル・チャリティ演奏の後、「見捨てられていたインドの人々に神の愛を」というナザレンの一人の牧師に
   与えられた幻がいかに今日の大きな神様の働きとなったかを話され、34名の小さな集会だが神様の愛の働きの恵みを分かち合った。
   藤沢教会での席上献金は364百円が献げられた。

   ナザレン教団本部(目黒教会)の訪問

   翌日4日は教団本部に樋口師と松川師を訪問した。樋口師は「日本ナザレン教団90年史」を基に、90年前に当時の宣教局長のレイノルズ博士が
   日本の宣教を指導されたことを紹介した。 (筆者は喜田川牧師を訪問し、1925年の喜田川広師、永松幾五郎師とレイノルズ師の写真を確認した) 
   同じ頃レイノルズ博士はインドに於いては見捨てられている下層階級への医療奉仕のためのナザレンの働きを祈られていたことをノア博士が語った。
   90年近く前に神様がレイノルズ博士に与えられた2つの幻を今の時に担う、日本の牧師とインドの病院長が対談している姿に神様の遠大なご計画と、
   これからの日本とインドの新たな関係が示唆されるようだった。

   のぞみ牧場学園での交歓

   最終日の5日は小岩教会員でユースキャンプで証しされた津田望姉(日本で最初の臨床言語士)が発達障害の幼い人に使命をもっておられる
  、「のぞみ牧場学園」(千葉県木更津)を訪問した。


  広い自然に囲まれた明るい施設と動物たちに、30人の子どもが20人ほどのスタッフの愛に包まれていた。日本における働き人との交歓を目的にしたが、
  津田姉から子どもたちにもインドのお話をしてくださいといわれた。6才以下の方々にもノア先生のお話は確かに伝わって、やさしい表情に子どもは
  直ぐに反応し、握手や写真撮影でも皆寄り添って笑顔に包まれた。ノア先生はいつかインドのスタッフをここで学ばせたいと津田姉と語っていた。
  (ノア博士は12弟子の聖トマスがインドで宣教、殉教したと言われる1世紀からのインド・キリスト教会に代々属していたが、ナザレン教会の教義が
  「聖化」を重視しているのでナザレンになったと言う。津田姉も数年前に日基教団からナザレンになったとのお話に、ノア博士は「貴女は正しい選択
  をした」と応じていた。)

   エピローグ:

   3泊4日の滞在を終えて、5日17時に米国へ向かわれ、帰国後一泊してすぐ南アフリカ・ヨハネスブルグのNCMコンファレンスに出席というご
   多忙の旅であった。「貧しい国での70年のナザレンの病院経営を実現したのは結局全能の神様であり、その必要を弱い私たちに頼るのではなく、
   全能の神様の前に必要をおくことです。神様の前において祈ることでこの働きが支えられてきた」とレイノルズ記念病院の試練と恵みの歩みからの
   確信を教えられた。 JNCMおよび今回会われた方々との新しい関係の始まりを神様が求められたことを予感した。なおメッセージの内容は末吉師
   のご好意で「希望」誌に掲載させていただく。        

    私が来たのは、羊が命を受けるため、しかも豊かに受けるためである。  ヨハネ10:10

     <![endif]>アラン・ノア博士連絡方法
      Dr. Arun Noah

      Reynolds Memorial Hospital

       Washim, Akola District

      Maharashtra 444 505 India

      Tel 011-91-7252-33092、Fax 32693

       E-Mail  akl_arunnoah@sancharnet.in 


JNCMを支援する

                         担当理事 坂井 修一


   JNCMは言ってみれば幼児期くらいの年齢です。一生懸命背伸びしてもがいていますが、いまだ試行錯誤の状態の中にいます。
  育てる親は日本ナザレン教団。年会決議で産み落としたのですから、幼児虐待なんてならないように、健全な成長を願って全教会が
  祈り支えなければなりません。私は、JNCM担当理事を命じられていますので、教団の立場すなわち全国の信徒の皆さんを代表して、
  この働きをサポートしています。

  今、事務局メンバーが腐心していることは、いかにしてNCMを理解していただくかという一点にあります。そもそも、NCMとか
  JNCMなんていう名称が、私たちにはなじみにくいのです。これを日本語に訳そうとすると、どうしても真意が表現できません。
  議論を重ねた末、さしあたって「国際援助活動」としていますが、経済大国が貧困の国々を助けるという強者から弱者への一方的な
  矢印の印象がぬぐえません。本当はコンパッションの語源が「共に苦しむ」さらに「キリストの受苦」(the Passion)に通ずるとすれば、
  この働きはもっと深い、キリスト者の基本的な生き方に関わっていると思うのです。イギリスの産業革命期に起こされたジョン・
  ウエスレーのメソジスト運動、そしてアメリカ、ロスアンジェルスで立ち上がったナザレン教会と、その歴史の流れの中からも、
  これが私たちのナザレンの重要な一面であることが認識できるでしょう(信徒必携改訂版19ページ参照)。
   世界のナザレンの一員として、日本の私たちがコンパッション、すなわち神の前に全ての人々と共に心を熱くし、
  共に生きてゆくのは、きわめて自然ではないでしょうか。隣人はすぐそばにいる知人だけではありません。見知らぬ人も、
  見知らぬ国の人々も、見知らぬ民族の人たちも、みな兄弟であり姉妹なのです。その兄弟が困っていたならば、私たちはどういう
  行動を取ればいいのでしょうか。エリコに下るサマリヤ人は直接旅人を介抱しました。しかしそのサマリヤ人から頼まれた宿屋の
  主人も、その頼みを受け入れて協力しました。さらに家族や従業員も手伝ったに違いありません。私たちはこれらのどの立場にも
  立つことができます。

  キリストの心を心とし、キリスト者の肩肘張らない当たり前のあり方として、NCMを理解し、JNCMの呼びかけに応じて下さるよう
  お願いする次第です。事務局は、専門集団の自覚を深め、未熟ながらも勉強を重ね経験を積み、情報収集、整理、そして教団への
  発信に努めています。教団挙げて祈りをもってJNCMを育ててまいりましょう。
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日本ナザレン教団
JNCM 日本ナザレン国際援助委員会 (事務局)
所在地 153-0042 東京都目黒区青葉台4丁目7番6号